Huobi レポート

Huobiブロックチェーン業界週報(第185号)

2021年10月4日-2021年10月10日

概要

主なプロジェクトの動向

・イーサリアム1.0と2.0の融合をテーマにした「Ether Developer Test Network」を立ち上げ。

・NEAR、企業向けプライベートシャーディングソリューションを発表。

・IPFSクライアント「go-ipfs」は、IPLDの更新を中心としたバージョン0.10.0をリリース

・PropsのCTOとLootコミュニティのメンバが、Lootの取引プラットフォームである「Loot Exchange」を共同で設立。

 

国際的な動向

・国際決済銀行(Bank for International Settlements):CBDCは、クロスボーダーの決済業務を数秒で完了させることができ、商業銀行のネットワークと比べ50%低いコストを実現。

・ナイジェリア中央銀行のデジタル通貨「eNaira(イーナイラ)」のリリースが訴訟により延期。

・Visa、CBDCとステーブルコインの相互運用性を高めることができるソリューションを提案。

・Christie’sで「CryptoPunk 9997」は、3385万香港ドルで販売終了。

 

業界の規制動向

・国家発展改革委員会(NDRC)は、「ネガティブマーケットエントリーリスト(2021年版)」に関する意見を公募。

・米国司法副長官Lisa Monacoが「Aspen Cyber Summit」のスピーチで、国家暗号資産執行チームの設立を発表。

・韓国、当初の予定通り2022年1月1日に暗号資産への課税を施行する意向を表明。

・エルサルバドルに続き、キューバはビットコインを法定通貨として採用する2番目の国家に。

 

今週のビットコイン各種数値(前週比)

ハッシュレート ▲up(4.84%)
採掘難易度 ▲up(4.84%)
ブロック生成数 ▼down(3.91%)
平均ブロックサイズ ▲up(10.09%)
平均ブロックトランザクション数 ▲up(10.66%)
マイニング手数料 ▲up(30.25%)
平均未確認取引数 ▲up(189.88%)
ノード数 ▲up(19.10%)
ユーザー数 ▲up(0.63%)

今週のGithubコードアクティビティのTOPプロジェクトは「Chainlink(LINK)」。
今週のコミット数は69回でした。

公開情報によると、この2週間での投融資は53件。
投融資総額は9.26億USDと、投融資市場は活発に推移しています。プロジェクトから見ると、主に集権的取引所(CEX)とゲーム分野に投融資が集中しています。

1.今週のブロックチェーン関連ニュース

1.1主なプロジェクトの動向

イーサリアム1.0と2.0の融合をテーマにした「Ether Developer Test Network」を立ち上げ。

イーサリアム2.0の開発者であるConsensysの研究者Ben Edgington氏は、HackMDのデータベース「What’s New in Eth2」でマージの最新の進捗状況を更新し、「Eth1-Eth2マージの開発者テストネットワークには、現在3つのEth1クライアント(executionクライアント)と4つのEth2クライアント(consensusクライアント)が含まれており、PoW(Proof of Work)からPoS(Proof of Stake)への移行が完了し、トランザクションが実行・処理されている」と述べています。

NEAR、企業向けプライベートシャーディングソリューションを発表。

このスキームでは、ユーザーが自分の条件に合わせて独立したシステムを開発する必要はなく、パブリックチェーン上での認証により、異なるフラグメント間の相互作用を直接実現することができます。取引を行う際、異なる企業はコントラクトを呼び出すことでシャーディングに格納された情報の一部を閲覧することができますが、他のプライベート情報の開示につながることはありません。NEARプロトコルは、完全にフラグメント化されたスケーラブルなPoSブロックチェーンの実現を目指しています。同チームは、いくつかの大規模なフラグメントシステムの実装を世界に公開しています。

IPFSクライアント「go-ipfs」は、IPLDの更新を中心としたバージョン0.10.0をリリース。

分散型ストレージプロトコル「IPFs」の公式なgo言語による実装である「go-ipfs」は、バージョン0.10.0のアップデートを公開しました。これは、IPLD(interplanetary linked data)の内部に大きな変更を加えたもので、unixfs以外のDAGとの連携が以前よりも容易になりました。また、様々な新しいコマンドや設定オプションを提供し、いくつかの重要なセキュリティ問題を修正しています。

PropsのCTOとLootコミュニティのメンバーが、Lootの取引プラットフォームである「Loot Exchange」を共同で設立。

このプラットフォームでは、ロッケーション情報に応じて、対応するバーチャルキャラクターの画像が自動的に生成されます。また、ユーザーはワンクリックで元のロケーションに切り替えることができます。さらに、プラットフォームでは、各ロケーションの属性やレア度も表示されます。このプラットフォームは現在、ネイティブプラットフォームの注文とOpenSeaの注文の両方に対応しており、取引手数料の1%がコミュニティ財団に寄付されます。

1.2 国際的な動向

国際決済銀行(Bank for International Settlements):CBDCは、クロスボーダーの決済業務を数秒で完了させることができ、商業銀行のネットワークと比べ50%低いコストを実現。

国際決済銀行(BIS)が発表したレポートによると、複数の中央銀行デジタル通貨(CBDC)を決済するための共通プロトタイププラットフォーム(MCBDC)は、既存の商業銀行ネットワークでは数日を要するクロスボーダーの決済業務を数秒で完了することができ、運用コストも半減できるとのことです。
同時に、別のレポートでは、CBDCが銀行業界に与える影響はコントロール可能であり、CBDCの保有や取引を制限したり、報酬の組み合わせを制限・抑制したりすることで、銀行業界への影響を緩和することができるとしています。

ナイジェリア中央銀行のデジタル通貨「eNaira(イーナイラ)」のリリースが訴訟により延期。

ナイジェリア中央銀行(CBN)は、当初10月1日に予定していた中央銀行のデジタル通貨「eNaira」のリリースを延期しました。しかし、ナイジェリアの企業であるENaira Payment Solutions Limited が、ナイジェリア中央銀行のデジタル通貨名「eNaira」の商標権侵害を理由にCBNを提訴しました。ナイジェリア連邦高等裁判所は、CBDCの開始中止を求める原告の申し立てを却下しませんでしたが、デジタル通貨の導入が国益にかなうと判断し、中央銀行のデジタル通貨「eNaira」の導入を承認しました。この件は、2021年10月11日にさらに審理される予定です。

Visa、CBDCとステーブルコインの相互運用性を高めることができるソリューションを提案。

決済事業者であるVisaは、ホワイトペーパー「universal payment channel: an interoperability platform for digital currency」の中で、ユニバーサル・ペイメント・チャネル(UPC)という相互運用性スキームを提案しています。Visaは、UPC技術が民間のステーブルコインと公的なCBDC(中央銀行デジタル通貨)の間で重要な役割を果たし、CBDCとの相互運用性を実現することができると述べています。このプロトコルにより、UPCハブと呼ばれるエンティティが、信頼できるゲートウェイとして支払いを行うことができるようになります。

Christie’sで「CryptoPunk 9997」は、3385万香港ドルで販売終了。

Cryptopunk 9997は、Cgristie’sの予想最高取引価格である680万香港ドルを大幅に上回る3,385万香港ドルで取引されました。Cryptopunk 9997は、オークション開催前は香港の俳優Yu wenle氏のNFTコレクションでした。
また、オークションでは、「cryptopunk 7249」が475万香港ドル、「cryptopunk 6943」が600万香港ドル、「cryptopunk 8191」が889万香港ドル、「cryptopunk 7519」が500万香港ドル、「cryptopunk 8770」が889万香港ドルで取引され、いずれも販売前の高値予想を上回りました。

1.3業界の規制動向

国家発展改革委員会(NDRC)は、「ネガティブマーケットエントリーリスト(2021年版)」に関する意見を公募。

今回の意見書案では、「産業構造調整のためのガイダンスカタログ」に暗号資産のマイニングが参入禁止の産業として追加されたと報じられています。

米国司法副長官Lisa Monacoが「Aspen Cyber Summit」のスピーチで、国家暗号資産執行チームの設立を発表。

米国の司法副長官は、「国家暗号資産執行チーム」の設立を発表しました。その目的は、暗号資産分野、特にミキシングサービスを利用した複雑な犯罪行為が急増し、マネーロンダリングなどの犯罪行為のためのインフラを提供していることに対処するため、金融市場を無効化する司法省の能力を強化することにあります。また、恐喝ソフトのギャングに支払われた暗号資産など、詐欺や恐喝によって失われた資産の追跡と回収も支援します。
同時に、Lisa Monaco司法副長官は、暗号資産とネットワークの脆弱性を報告しなかった契約者を対象とした、2つの新たな法務省の執行イニシアティブを発表しました。

韓国、当初の予定通り2022年1月1日に暗号資産への課税を施行する意向を表明。

暗号資産の投資家は、2023年5月に所得税申告書を提出する際、2022年1月1日から1年以内に得た年間250万ウォン(2000USD強)以上の暗号資産収入に対して「雑所得」に計上し、20%のキャピタルゲイン税が課税されます。

エルサルバドルに続き、キューバはビットコインを法定通貨として採用する2番目の国家に。

キューバ中央銀行(BCC)が暗号資産を法的に認めたことで、ビットコインをはじめとする暗号資産をキューバでの商取引や投資に利用できるようになりました。ビットコインは、キューバの商取引における合法的な決済手段となりました。

2.技術能力分析

2.1暗号資産の難易度調整と収益分析

今週のビットコインのハッシュレートは上昇。
2021年10月4日〜2021年10月10日、ビットコインのネットワーク全体のハッシュレートの平均は145.2EH/sと、前週から4.84%上昇しました。

図2.1ビットコインのハッシュレート

データソース:blockchain.info

今週のビットコインの採掘(マイニング)難易度は上昇。
2021年10月10日現時点のビットコイン採掘難易度は19.51Tと前週と比較して4.84%上昇しました。

図2.1ビットコインの採掘(マイニング)難易度

データソース:blockchain.info

ビットコインネットワーク全体の週間ブロック生成数は1,007ブロックで前週比3.91%減、トップ5の順位は以下の通りです。

ブロック生成数 割合 ハッシュパワー
F2Pool 177 17.58 % 24.68 EH/s
AntPool 157 15.59 % 21.89 EH/s
Poolin 147 14.70 % 20.64 EH/s
ViaBTC 117 11.62 % 16.32 EH/s
Foundry USA 107 10.63 % 14.92 EH/s

図2.5ビットコインマイニングプールのシェア率

データソース:BTC.com

 

2.2 アクティビティ統計

今週のビットコイン平均ブロックサイズと1ブロックあたりの平均トランザクション数は共に上昇。
blockchain.infoのデータによると、2021年10月4日〜2021年10月10日までの1週間におけるビットコインの1ブロックあたりの平均サイズは1.20MBで、前週から10.09%上昇し、1ブロックあたりの平均トランザクション数は1,879回で、前週より、10.66%上昇しました。

図2.7ビットコインの平均ブロックサイズ-(7日平均)

図2.8ビットコインの1ブロックあたりの平均トランザクション数-(7日平均)


データソース:blockchain.info

今週のビットコインの未確認取引の平均件数は189.88%上昇。
2021年10月10日時点では、ビットコインの7日間の平均未確認取引件数は10,888件で、前週から189.88%上昇しています。

図2.11ビットコイン未確認取引数

データソース:blockchain.info

今週のビットコインのマイニング手数料、イーサリアムのマイニング手数料は共に上昇。
2021年10月10日時点では、ビットコインの1日あたりの平均マイニング手数料は3.268   USDで前週から30.25%増、イーサリアムの1日あたりの平均マイニング手数料は24.269 USDで前週から23.24%増となっています。

図2.13ビットコイン、イーサリアムのマイニング手数料

データソース:bitinfocharts

ビットコイン検証ノード数は、前週より19.10%増。
2021年10月10日時点では、ビットコインの検証ノード数は13,082と前週から19.10%上昇しています。内訳は、米国が1,852ノード(14.16%)、ドイツが1,780ノード(13.61%)、中国が133ノード(1.02%)で第10位となっています。

図2.15ビットコイン検証ノード数、国別ランキング


データソース:bitnodes

今週のビットコインユーザーは前週より増加。
blockchain.infoのデータによると、2021年10月10日時点では、ブロックチェーンウォレットの総ユーザー数は77,259,738人に達し、前週から0.63%増加しています。


データソース:blockchain.info

今週のGithubコードアクティビティのTOPプロジェクトは「Chainlink(LINK)」。
2021年10月4日から2021年10月10日、最もアクティブなGithubコードはChainlinkで、今週のコミット数は69回でした。

図2.19Githubアクティビティ

データソース:CryptoMiso

3.プライマリー市場の投融資動向

この2週間のブロックチェーン業界における投融資プロジェクトは53件。

公開情報によると、この2週間の投融資は53件、投融資総額は9.26億USDと投融資市場は活発に推移しています。プロジェクトから見ると、主に集権的取引所(CEX)とゲーム分野に投融資が集中しています。最大の投融資は、インドの暗号資産取引所「CoinSwitch Kuber」で、評価額は19億USDです。シリーズCラウンドの資金調達額は2.6億USD で、a16zとCoinbase Venturesが主導しました。

ブロックチェーンへの投融資状況

データソース:Chain Newsなどの公開ニュース情報をもとに作成

今週の最大金額の投融資プロジェクト

プロジェクト名 ラウンド 融資金額 投資機関 企業の概要
CoinSwitch Kuber シリーズC 2.6億USD Andreessen Horowitz(a16z)、Coinbase Venturesが主導 暗号資産取引所

データソース:IT桔子、coindesk

Huobiブロックチェーン応用研究院

私達について

2016年4月に設立された「Huobiブロックチェーン応用研究院」(以下、「Huobi研究院」)は、2018年3月より、ブロックチェーンにおける技術研究、業界分析、アプリケーションのイノベーションモデル調査を中心に、ブロックチェーンの各分野における研究・調査を総合的に展開しています。私たちは、ブロックチェーンの研究プラットフォームを構築し、ブロックチェーン産業のプレーヤーに確かな理論的基礎とトレンド分析を提供し、ブロックチェーン業界全体の発展を促進したいと考えています。「Huobiブロックチェーン業界週間レポート」は、Huobi研究院が立ち上げたブロックチェーン業界に関する週間レポートです。報告書では主に、市場全体のレビュー、大まかなカテゴリーのプロジェクトのパフォーマンス、暗号資産の生成やコードの更新状況などの技術力の分析、ブロックチェーン業界のハイライトやプライマリーマーケットのプロジェクトの進捗状況を詳細にレビューしており、投資家がタイムリーかつ迅速に市場全体の動向や開発動向を把握し、多様な分析で最新の業界進捗状況を理解するのに役立ちます。

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