2021年10月11日-2021年10月17日
概要
ビットコイン各種数値(前週比)
ハッシュレート | ▲up(0.83%) |
---|---|
採掘難易度 | ▲up(1.95%) |
ブロック生成数 | ▲up(1.19%) |
平均ブロックサイズ | ▲up(0.83%) |
平均ブロックトランザクション数 | ▼down(2.55%) |
マイニング手数料 | ▲up(9.06%) |
平均未確認取引数 | ▼down(39.88%) |
ノード数 | ▲up(8.71%) |
ユーザー数 | ▲up(0.36%) |
2021年10月11日〜2021年10月17日のGithubコードアクティビティのTOPプロジェクトは「Solana(SOL)」で、コミット数は97回でした。
公開情報によると、2021年10月11日〜2021年10月17日の投融資は19件。
投融資総額は7.21億USDと投融資市場は活発に推移しています。プロジェクトから見ると、主に資産運用、インフラ、ツールに投融資が集中しています。
1.ブロックチェーン関連ニュース
1.1主なプロジェクトの動向
Ethereum「Arrow Glacier」 ネットワークは12月にアップグレードされ、ディフィカルティボムは来年6月まで延期。
Ethereumのコア開発者であるTim beiko氏は、最新のEthereum電話会議の議論で、改善案EIP-4345を含むEthereum「Arrow Glacier」ネットワークのアップグレードは、ブロック高1,377,3000(12月8日頃)で実施され、ディフィカルティボムは来年6月に延期されるとツイートしました。Tim beiko氏は来年2月にはマージに必要なコードを準備し、6月にはEthereum のPoSへのマージを完了させる予定だと述べています。
Polygon、「Swap For Gas」機能を開始。
Polygonは「Swap For Gas」機能の提供を開始しました。これは、ユーザーのウォレットにMaticトークンが入っていない場合、PolygonのPoS ネットワーク上でETH、DAI、USDTを手数料0でMaticトークンに交換することができる機能です。1回の交換額の下限は1Matic、上限は20Maticとなります。
Polygon、「Swap For Gas」機能を開始。
Polygonは「Swap For Gas」機能の提供を開始しました。これは、ユーザーのウォレットにMaticトークンが入っていない場合、PolygonのPoS ネットワーク上でETH、DAI、USDTを手数料0でMaticトークンに交換することができる機能です。1回の交換額の下限は1Matic、上限は20Maticとなります。
Polkadot Kusamaのスロットオークション(第2回)が終了。
Posaka Kusamaのスロットオークション(第2回)が終了しました。今後は、オークションとクラウドファンディングを停止し、ネットワークの安定性を確認した上で、第3回目のオークションを実施する予定です。現在、Kusamaネットワークは12のパラチェーンを立ち上げています。
1.2 国際的な動向
Fox Entertainmentは、リアリティTV番組「The Masked Singer」をベースにしたNFTマーケットプレイスとコミュニティ「MaskVerse」を開設。
Fox Entertainmentと同社のBlockchain Creative Labsは、リアリティショーの歌唱コンテストTV番組「The Masked Singer」をベースにしたNFTマーケットプレイスとコミュニティ「MaskVerse」を開設しました。NFTは、Apple pay、Visa、Paypal などの一般的な方法で購入することができ、近々暗号資産での購入に対応する予定です。NFTは、Ethereumと相互運用性があり、低コストであるEluvioと呼ばれるブロックチェーン上に鋳造されます。
ProShares、米国初のビットコイン先物ETFを来週リリース。
米国の複数の主要金融メディアが、資産運用会社であるProShares社が、米国で上場する初のビットコイン先物ETFをリリースする準備が整ったと報じました。同社は金曜日の午後に関連する書類を提出しました。書類によると、この商品は現物のビットコインではなく、ビットコイン先物取引に基づくもので、管理手数料は0.95%、NYSE Arca取引所で取引コード「BITO」で取引される予定です。
ARK Investmentは、21Sharesと提携し、先物ベースのビットコインETFの発行を計画。
ARK Investmentは、21Sharesと提携し、先物ベースのビットコインETFの発行を計画しています。米国証券取引委員会(SEC)に提出された書類によると、ARK investment managementは、スイスの暗号資産ETPの発行会社である21Sharesの米国子会社と提携し、21Sharesがサブアドバイザーを務める先物ベースのビットコインETF「ARK 21Shares Bitcoin Futures Strategy ETF」(ティッカー:ARKA)の発行を計画しています。
a16zのグローバルポリシー責任者と顧問弁護士がWeb3の政策課題を発表。
a16zのグローバルポリシー責任者であるTomicah Tillemann氏と顧問弁護士であるJames rathmell氏は、Web3の政策課題「How to Win the Future」を共同で発表しました。この文書は、a16zの「Web3 policy center」でWeb3の構築に取り組む政府、学術関係者、市民社会、民間企業に多くのリソースを提供するために、継続的に更新される文書として使用されます。
ライトニングネットワークの決済プラットフォームであるStrikeは、米国で「Pay Me In Bitcoin」機能の提供を開始したことを発表。
ライトニングネットワークの決済プラットフォームであるStrikeは、米国で「Pay Me In Bitcoin」機能の提供を開始したことを発表しました。この機能は、米国のユーザーは、給料をStrike口座に直接入金し、あらかじめ設定された為替レートに基づいて、給料の一部または全部を手数料なしでビットコインに変換することができるものだそうです。Strikeのビットコイン交換機能は、ニューヨークとハワイを除く米国内で利用可能です。
1.3業界の規制動向
G20、「グローバルステーブルコイン」は、法律、規制、監督上の要件が解決されるまで運用を開始しないと発表。
第4回G20財務大臣・中央銀行総裁会議の公式声明が発表されました。財務大臣および中央銀行総裁は、「グローバルステーブルコイン」に関連するすべての法律、規制、監督上の要件が、適切な設計と適用される基準への準拠を通じて完全に対処されるまでは、いわゆる「グローバルステーブルコイン」の運用を開始すべきではないことを改めて表明しました。
米国商品先物取引委員会(CFTC)、TetherとBitfinexに合計4250万USDの罰金支払いを要請。
米国商品先物取引委員会(CFTC)は、Tetherと暗号資産取引プラットフォームを提供しているBitfinexに合計4250万USDの罰金を支払うよう求めました。
米CFTCは、Tetherが同社の米ドル建てステーブルコイン「USDT」に関して、真実ではない、あるいは誤解を招くような記述を行い、重要な事実を省略したとし、Tetherに4,100万USDの民事制裁金を支払い、米国商品取引所法(CEA)およびCFTCの規制に対する今後の違反行為を停止するよう求めています。
一方、CFTCは、暗号資産取引プラットフォームのBitfinexが、暗号資産の違法な店頭小売商品取引を行い、必要な登録をせずに先物手数料商人(FCM)として運営していたとして告発しました。Bitfinexは、150万USDの罰金の支払いを求められました。
米国通貨監督庁、2022年度銀行監督業務計画を発表、その中で初めて暗号資産が盛り込まれる。
米通貨監督庁(OCC)は、2022年度の銀行監督業務計画を発表し、その計画に初めて暗号資産が盛り込まれました。
米通貨監督庁(OCC)は、検査官は暗号資産などの金融イノベーションを利用して業務を大幅に変更している銀行を特定し、その実施状況を評価すべきだとしています。
米国財務省は、暗号資産業界向けに制裁措置の法令遵守ガイダンスを発表。
米国財務省は、暗号資産業界に対する制裁措置の遵守ガイドラインを発表しました。このガイダンスでは、暗号資産取引所がジオロケーションツールを使用して、米国の制裁対象国へのアクセスをブロックすることを推奨しています。また、暗号資産業界は、米国財務省の外国資産管理局が禁止している制裁取引に関与してはならないとしています。
2.技術能力分析
2.1暗号資産の難易度調整と収益分析
ビットコインのハッシュレートは上昇。
2021年10月11日〜2021年10月17日、ビットコインのネットワーク全体のハッシュレートの平均は146.4EH/sと、前週から0.83%上昇しました。
図2.1ビットコインのハッシュレート
データソース:blockchain.info
ビットコインの採掘(マイニング)難易度は上昇。
2021年10月17日現時点のビットコイン採掘難易度は19.89Tと前週と比較して1.95%上昇しました。
図2.1ビットコインの採掘(マイニング)難易度
データソース:blockchain.info
ビットコインネットワーク全体の週間ブロック生成数は1,019ブロックで前週比1.19%増、トップ3の順位は以下の通りです。
ブロック生成数 | 割合 | ハッシュパワー | |
---|---|---|---|
AntPool | 171 | 16.68 % | 24.14 EH/s |
F2Pool | 144 | 14.13 % | 20.33 EH/s |
ViaBTC | 129 | 12.66 % | 18.21 EH/s |
図2.5ビットコインマイニングプールのシェア率
データソース:BTC.com
2.2 アクティビティ統計
ビットコイン平均ブロックサイズは上昇、1ブロックあたりの平均トランザクション数は減少。
blockchain.infoのデータによると、2021年10月11日〜2021年10月17日までの1週間におけるビットコインの1ブロックあたりの平均サイズは1.21MBで、前週から0.83%上昇し、1ブロックあたりの平均トランザクション数は1,831回で、前週より、2.55%減少しました。
図2.7ビットコインの平均ブロックサイズ-(7日平均)
図2.8ビットコインの1ブロックあたりの平均トランザクション数-(7日平均)
データソース:blockchain.info
ビットコインの未確認取引の平均件数は39.88%減少。
2021年10月17日時点では、ビットコインの7日間の平均未確認取引件数は6,546件で、前週から39.88%減少しています。
図2.11ビットコイン未確認取引数
データソース:blockchain.info
ビットコインのマイニング手数料、イーサリアムのマイニング手数料は共に前週より上昇。
2021年10月17日時点では、ビットコインの1日あたりの平均マイニング手数料は3.564 USDで前週から9.06%増、イーサリアムの1日あたりの平均マイニング手数料は28.706 USDで前週から18.28%増となっています。
図2.13ビットコイン、イーサリアムのマイニング手数料
データソース:bitinfocharts
ビットコイン検証ノード数は、前週より8.71%増。
2021年10月17日時点では、ビットコインの検証ノード数は14,221と前週から8.71%上昇しています。内訳は、米国が1,825ノード(12.83%)、ドイツが1,793ノード(12.61%)、中国が146ノード(1.03%)で第10位となっています。
図2.15ビットコイン検証ノード数、国別ランキング
データソース:bitnodes
ビットコインユーザーは前週より増加。
blockchain.infoのデータによると、2021年10月17日時点では、ブロックチェーンウォレットの総ユーザー数は77,541,717人に達し、前週から0.36%増加しています。
データソース:blockchain.info
GithubコードアクティビティのTOPプロジェクトは「Solana(SOL)」。
2021年10月11日〜2021年10月17日、最もアクティブなGithubコードはSolanaで、コミット数は97回でした。
図2.19Githubアクティビティ
データソース:CryptoMiso
3.プライマリー市場の投融資動向
ブロックチェーン業界における投融資プロジェクトは19件。
公開情報によると、2021年10月11日〜2021年10月17日の投融資は19件、投融資総額は7.21億USDと投融資市場は活発に推移しています。プロジェクトから見ると、主に資産運用、インフラ、ツールに投融資が集中しています。最大のものは、暗号資産レンディングプラットフォームのCelsiusで、今回のファイナンス後の評価額は30億USDを超えています。
もうひとつの投融資先であるtradingviewは、2.98億USDの融資を完了し、評価額は30億ドルに達しました。同社は、株価チャート、情報、ニュースなどを提供する金融情報サービスのプラットフォームです。
ブロックチェーンへの投融資状況
データソース:Chain Newsなどの公開ニュース情報をもとに作成
2021年10月11日〜2021年10月17日の最大金額の投融資プロジェクト
プロジェクト名 | ラウンド | 融資金額 | 投資機関 | 企業の概要 |
---|---|---|---|---|
Celsius Network | 戦略的投資 | 4億USD | WestCapとCDPQが主導 | 暗号資産レンディングプラットフォーム |
TradingView | 戦略的投資 | 2.98億USD | Tiger Global Managementが主導 | 投資商品データ分析プラットフォーム |
データソース:IT桔子、coindesk
Huobiブロックチェーン応用研究院
私達について
2016年4月に設立された「Huobiブロックチェーン応用研究院」(以下、「Huobi研究院」)は、2018年3月より、ブロックチェーンにおける技術研究、業界分析、アプリケーションのイノベーションモデル調査を中心に、ブロックチェーンの各分野における研究・調査を総合的に展開しています。私たちは、ブロックチェーンの研究プラットフォームを構築し、ブロックチェーン産業のプレーヤーに確かな理論的基礎とトレンド分析を提供し、ブロックチェーン業界全体の発展を促進したいと考えています。「Huobiブロックチェーン業界週間レポート」は、Huobi研究院が立ち上げたブロックチェーン業界に関する週間レポートです。報告書では主に、市場全体のレビュー、大まかなカテゴリーのプロジェクトのパフォーマンス、暗号資産の生成やコードの更新状況などの技術力の分析、ブロックチェーン業界のハイライトやプライマリーマーケットのプロジェクトの進捗状況を詳細にレビューしており、投資家がタイムリーかつ迅速に市場全体の動向や開発動向を把握し、多様な分析で最新の業界進捗状況を理解するのに役立ちます。
- Twitter:Huobi_Research https://twitter.com/Huobi_Research
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