Huobi レポート

Huobiブロックチェーン業界週報(第190号)

2021年11月08日-2021年11月14日

概要

主なプロジェクトの動向

・ビットコイン、「タップルート(Taproot)」ソフトフォークを実施。

・イーサリアム、もうすぐ「Arrow Glacier」アップグレード。

・イーサリアム、レイヤー2の容量拡張ソリューションの最適化により、EVM等価性のアップグレードを完了

・USDC発行体「Circle(サークル)」、シンガポールに拠点を設置予定。

 

国際的な動向

・米国最大の映画館運営会社AMC、ビットコイン等のオンライン決済の受け入れを発表。

・MicrosoftとMetaは、メタバース関連製品である「Microsoft Teams」と「Workplace」 プラットフォームの連携に向けた協力関係を構築。

・プライベートブラウザ「Brave(ブレイブ)」、Solana(ソラナ)ブロックチェーンと統合。

・Sotheby’s、初めて暗号資産を入札基準通貨に採用。

 

業界の規制動向

・米SEC、VanEckのビットコイン現物ETF申請を却下。

・米SEC、分散型自律組織である「CryptoFed DAO」を提訴。

・カザフスタン議会は、暗号資産プラットフォームに関わるマネーロンダリング防止法案を可決。

・バーゼル銀行監督委員会、暗号資産を持つ銀行の自己資本規制案を検討。

 

ビットコイン各種数値(前週比)

ハッシュレート ▲up(0.38%)
採掘難易度 ▲up(1.98%)
ブロック生成数 ▼down(0.66%)
平均ブロックサイズ ▲up(1.67%)
平均ブロックトランザクション数 ▲up(3.85%)
マイニング手数料  ▲up(3.31%)
平均未確認取引数 ▲up(42.83%)
ノード数  ▲up(9.02%)
ユーザー数 ▲up(0.35%)

2021年11月08日〜2021年11月14日のGithubコードアクティビティのTOPプロジェクトは「TWT(Trust wallet token)」で、コミット数は59回でした。

公開情報によると、2021年11月8日〜2021年11月14日の投融資は25件。投融資総額は20.46億USD(前週比52.8% UP)と非常に活発な状況です。プロジェクトから見ると、投融資は主にDeFiとゲーム分野に集中しています。特にDeFiは、投融資総額、投融資件数ともに、非常に活発です。

1.ブロックチェーン関連ニュース

1.1主なプロジェクトの動向

ビットコイン、「タップルート(Taproot)」ソフトフォークを実施。

ビットコインのブロック高が709,632に達し、タップルート(Taproot)ソフトフォークによるアップグレードが実施されました。タップルート(Taproot)は、ビットコインのスケーラビリティ、プライバシー、柔軟性を高めるために、ビットコインのコアコントリビューターであるGregory Maxwell氏が2018年に初めて提案したものです。
今回のアップグレードには、P2SH(Pay to Script Hash)、MAST(Merkel Abstract Syntax Tree)、シュノア署名という3つの重要な技術的変更が含まれています。P2SHは、送信者が追加コストを回避し、この責任(追加コスト)をロックスクリプトで指定された条件を本当に必要としている受信者に移すことができます。そのビットコインアドレスは、数字の3で始まります。MASTは、大規模な条件セットの各条件をマークルツリーに組み立てることで、トランザクション量を圧縮します。シュノア署名は、複数の署名を1つの署名にまとめることで、トランザクションのプライバシーを高めることができます。

イーサリアム、もうすぐ「Arrow Glacier」アップグレード。

イーサリアムのArrow Glacierアップグレードは12月8日に実施される予定であり、ノードは12月5日までにアップグレードを完了する必要があります。今回のArrow Glacierアップグレードの主な内容はEIP-4345で、ディフィカルティボムを延期することを目的としています。

イーサリアム、レイヤー2の容量拡張ソリューションの最適化により、EVM等価性のアップグレードを完了。

EVMの等価性は、単なる互換性ではなく、EVMの仕様と完全に一致することになるため、開発者の開発プロセスを簡素化し、取引コストを削減することができます。

USDC発行体「Circle(サークル)」、シンガポールに拠点を設置予定。

Circle(サークル)は、「グローバル展開計画」の重要な一環として、シンガポールに拠点を設置する計画を発表しました。関連する運営ライセンスの取得を申請し、現地でステーブルコインのイノベーションビジネスをテストする予定です。

1.2 国際的な動向

米国最大の映画館運営会社AMC、ビットコイン等のオンライン決済の受け入れを発表。

AMCでは、オンライン決済にビットコイン、イーサリアム、ビットコインキャッシュ、ライトコインを利用できます。将来的には、ドージコインも支払いに利用できるようになる予定です。以前、Adam Aron氏は9月にTwitterで「ドージコインを決済手段としって認めるべきか」という世論調査を行いました。140,000人が投票し、77%がドージコインの採用を支持しました。AMCは、10月にBitPayと提携し、ギフトカードをドージコインで購入できるようにすることでドージコインの決済に対応しました。

MicrosoftとMetaは、メタバース関連製品である「Microsoft Teams」と「Workplace」 プラットフォームの連携に向けた協力関係を構築。

「Microsoft Teams」と「Workplace」の連携により、ユーザーはTeams内のアプリケーションを通じてWorkplace関連サービスを利用できるようになります。また、Workplaceは、Microsoftの「SharePoint」、「OneDrive」、「Office 365 Suite」、「Azure Active Directory」と統合されています。さらに、デジタルバーチャルイメージ機能を搭載したMicrosoft Teamsのチャット・会議アプリ版は、Microsoft初のメタバース関連製品です。現在テスト中で、2022年前半のリリースを予定していますた。

プライベートブラウザ「Brave(ブレイブ)」、Solana(ソラナ)ブロックチェーンと統合。

Braveは、クロスチェーンとソラナのネイティブ分散型アプリ(DApps)に対応するためにSolanaをデフォルトとします。また、この統合により、Solana DEX aggregatorによるスワップ(Solanaネットワーク内でのスワップ)、NFT対応、SPLトークンの送付、アカウント作成なども可能になります。さらに、Braveが開発したThemisプロトコルをSolanaブロックチェーン上に実装し、Solanaブロックチェーン上でのBATトークンの流通をサポートします。
Braveは引き続きイーサリアムをサポートし、後に他のブロックチェーンもブラウザに統合する予定です。

Sotheby’s、初めて暗号資産を入札基準通貨に採用。

Sotheby’sは、11月18日にDecentraland(ディセントラランド)上にある本社で、入札者がイーサリアムを使用できるNFTオークションを開催します。オークションのNFTは、ストリートアーティストBanksyの「Trolley Hunters」と「Love is in the Air」で構成されます。オークションの司会は、Sotheby’s の競売人であるOliver Barkerが務めます。今度のイベントでは、オークション中に作品を入札する際の標準通貨として、暗号資産が使用される初めてのケースとなります。

1.3業界の規制動向

米SEC、VanEckのビットコイン現物ETF申請を却下。

米証券取引委員会(SEC)は、VanEckのビットコイン現物ETFの申請を却下しました。その理由は、詐欺や市場操作を防止し、投資家や公共の利益を保護するために、取引所法および欧州委員会の実務規則、特に各国の証券取引所の規則に基づき、その提案が取引所法第6条(b)(5)の要件を満たしていることを証明する要件を満たしていないためです。

米SEC、分散型自律組織である「CryptoFed DAO」を提訴。

米国証券取引委員会(SEC)は、オハイオ州のCryptoFed DAOに対して、「Ducat」と「Locke」の証券登録を停止するよう求める訴訟を起こしました。

カザフスタン議会は、暗号資産プラットフォームに関わるマネーロンダリング防止法案を可決。

この法案は、暗号資産プラットフォームに関わるもので、その上で金融監視を実施するものです。現時点では、この法案は上院で承認されており、カザフスタン大統領の承認を得る必要があります。

バーゼル銀行監督委員会、暗号資産を持つ銀行の自己資本規制案を検討。

委員会は、2022年半ばまでに、提案されているPrudentialな取り扱いをさらに具体化し、さらなる諮問文書を発行する予定です。

2.技術能力分析

2.1暗号資産の難易度調整と収益分析

ビットコインのハッシュレートは上昇。
2021年11月8日〜2021年11月14日、ビットコインのネットワーク全体のハッシュレートの平均は160.4EH/sと、前週から0.38%上昇しました。

図2.1ビットコインのハッシュレート

データソース:blockchain.info

ビットコインの採掘(マイニング)難易度は上昇。
2021年11月14日現時点のビットコイン採掘難易度は21.65Tと前週と比較して1.98%上昇しました。

図2.1ビットコインの採掘(マイニング)難易度

データソース:blockchain.info

ビットコインネットワーク全体の週間ブロック生成数は1,047ブロックで前週比0.66%減、トップ3順位は以下の通りです。

ブロック生成数 割合 ハッシュパワー
AntPool 169 16.14 % 26.10 EH/s
F2Pool 168 16.05 % 25.95 EH/s
FoundryUSA 140 13.37 % 21.62 EH/s

図2.5ビットコインマイニングプールのシェア率

データソース:BTC.com

 

2.2 アクティビティ統計

ビットコイン平均ブロックサイズと1ブロックあたりの平均トランザクション数は共に上昇。
blockchain.infoのデータによると、2021年11月8日〜2021年11月14日までの1週間におけるビットコインの1ブロックあたりの平均サイズは1.22MBで、前週から1.67%上昇し、1ブロックあたりの平均トランザクション数は1,886回で、前週より、3.85%上昇しました。

図2.7ビットコインの平均ブロックサイズ-(7日平均)

図2.8ビットコインの1ブロックあたりの平均トランザクション数-(7日平均)


データソース:blockchain.info

ビットコインの未確認取引の平均件数は42.83%上昇。
2021年11月14日時点では、ビットコインの7日間の平均未確認取引件数は6,413件で、前週から42.83%上昇しています。

図2.11ビットコイン未確認取引数

データソース:blockchain.info

ビットコインのマイニング手数料、イーサリアムのマイニング手数料は共に上昇。
2021年11月14日時点では、ビットコインの1日あたりの平均マイニング手数料は2.871  USDで前週から3.31%増、イーサリアムの1日あたりの平均マイニング手数料は47.048  USDで前週から13.28%増となっています。

図2.13ビットコイン、イーサリアムのマイニング手数料

データソース:bitinfocharts

ビットコイン検証ノード数は、前週よ9.02%増。
2021年11月14日時点では、ビットコインの検証ノード数は13,381と前週から9.02%増加しています。内訳は、米国が1,843ノード(13.77%)、ドイツが1,802ノード(13.47%)、中国が134ノード(1%)で第10位となっています。

図2.15ビットコイン検証ノード数、国別ランキング


データソース:bitnodes

ビットコインユーザーは前週より増加。
blockchain.infoのデータによると、2021年11月14日時点では、ブロックチェーンウォレットの総ユーザー数は78,996,381人に達し、前週から0.35%増加しています。


データソース:blockchain.info

GithubコードアクティビティのTOPプロジェクトは「TWT(Trust wallet token)」。
2021年11月8日〜2021年11月14日、最もアクティブなGithubコードはTrust wallet tokenで、コミット数は59回でした。

図2.19Githubアクティビティ

データソース:CryptoMiso

3.プライマリー市場の投融資動向

ブロックチェーン業界における投融資プロジェクトは25件。

公開情報によると、2021年11月8日〜2021年11月14日の投融資は25件、投融資総額は20.46億USD(前週比52.8%UP)と非常に活発な状況です。プロジェクトから見ると、投融資は主にDeFiとゲーム分野に集中しています。特にDeFiは、投融資総額、投融資件数ともに、非常に活発です。

ブロックチェーンへの投融資状況

データソース:Chain Newsなどの公開ニュース情報をもとに作成

2021年11月8日〜2021年11月14日の投融資プロジェクト

プロジェクト名 ラウンド 融資金額 投資機関 企業の概要
Forte シリーズB 7.25億USD Sea CapitalとKora Managementが主導 ブロックチェーンゲームプラットフォーム
Matter Labs シリーズB 5,000万USD a16zが主導 ブロックチェーン研究と開発サービスの提供
CoreWeave 非公開 5,000万USD Magnetar Capital イーサリアムマイナー
Cadenza Ventures 非公開 5,000万USD Babel Finance、Solana等 暗号資産ベンチャーキャピタルファンド

データソース:IT桔子、coindesk

Huobiブロックチェーン応用研究院

私達について

2016年4月に設立された「Huobiブロックチェーン応用研究院」(以下、「Huobi研究院」)は、2018年3月より、ブロックチェーンにおける技術研究、業界分析、アプリケーションのイノベーションモデル調査を中心に、ブロックチェーンの各分野における研究・調査を総合的に展開しています。私たちは、ブロックチェーンの研究プラットフォームを構築し、ブロックチェーン産業のプレーヤーに確かな理論的基礎とトレンド分析を提供し、ブロックチェーン業界全体の発展を促進したいと考えています。「Huobiブロックチェーン業界週間レポート」は、Huobi研究院が立ち上げたブロックチェーン業界に関する週間レポートです。報告書では主に、市場全体のレビュー、大まかなカテゴリーのプロジェクトのパフォーマンス、暗号資産の生成やコードの更新状況などの技術力の分析、ブロックチェーン業界のハイライトやプライマリーマーケットのプロジェクトの進捗状況を詳細にレビューしており、投資家がタイムリーかつ迅速に市場全体の動向や開発動向を把握し、多様な分析で最新の業界進捗状況を理解するのに役立ちます。

免責事項

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